生まれる前からカーネギーの舞台に立つ!?
欧米のあちこちで既に大活躍をみせるジョナサン・ビスは、1980年生まれの弱冠27歳。
彼のプロ・デビューはいったいいくつの時だろうと誰もが思うのですが、ちょっと面白い話があります。
デビューは1979年、カーネギーホールでのロリン・マゼール指揮クリーヴランド管とモーツァルトのヴァイオリン協奏曲ト長調で共演したときのことといいます。
1980年生まれなのに? なぜ、ヴァイオリン?
実はビスがまだお母さんのお腹の中にいたときの話。そう、ビスのお母さんはヴァイオリニストとして、カーネギーホールのステージにビスと一緒に立ったのです。
その当時の「ニューヨーク・スターブルティン」では次のように書かれています。
「明らかに妊娠中のヴァイオリニスト、ミリアム・フリードは非常に説得力があり、また明白に活動的なソリストであるが、ビス氏のより控えめな貢献に感動せずにはいられなかった。静かに、実に静かに、しかし心に残る内面的確信があった」。
この批評からも分かるように、両親ともにヴァイオリニストで、ビスの幼少時代は音楽にどっぷり浸かったものだったといいます。
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