2007年12月21日

ビス:絶賛の嵐

[クリーヴランド・プレイン・ディーラー紙]

ピアニスト、ビスによる素晴らしい演奏
ドナルド・ローゼンバーグ


 セヴァランス・ホールで木曜日(11月29日)に行われた、ジョナサン・ビスのクリーヴランド交響楽団との素晴らしいデビュー公演においては、いくつもの特筆すべき点があったが、そのひとつとして、ビスがベートーヴェンのピアノ協奏曲第4番の作品に完全に没頭して演奏していたことが挙げられる。ビスは、詩的で心が浮き立つようなこの作品が豊かに花開いていくさまにインスピレーションを受けているかのように演奏した。すべてのフレーズにおいて形、方向性、そしてバランスが第一に考慮されて形作られていた。

  27歳のビスは、ショーマンシップではなく、純粋に音楽の才能のみに根ざしたキャリアを築いてきた。技術的に風変わりなことをすることもなく、このベートーヴェンの協奏曲のように威厳に満ちた洗練を感じさせる作品においてそれはなおのことであり、器用さと抑制力によって音楽を最も直接的にかつ堂々と主張させている。
 彼は、出だしのソロのフレーズを最大限にシンプルに形作り、その後に続く音の変容についての関心をかき立てていた。

  彼の演奏はしなやかで落ち着きがあり、そして輝きをもって鳴り響いていた。緩楽章においては、オーケストラの厳格な主張に、流れるように、そして厳粛さをもって応え、それには一抹の憧憬も加わっていた。
 最終楽章では、ビスの茶目っ気ある性質とともに、素早いタッチと力強さが備わった耳を奪われるようなカデンツァを引き出した。ビスによるベートーヴェンの演奏の明快さと感性は、このオーケストラが持つ真正のクラシシズムと見事に釣り合っており、それを用いて客演指揮者ジェームズ・コンロンは鮮やかなまでの効果をもたらした。
 

http://blog.cleveland.com/reviews/2007/11/cleveland_orchestra_concert_sh.html


[ビーコン・ジャーナル・アーツ・アンド・カルチャー・クリティック]

輝かしいデビューを飾ったピアニスト
イレーン・グレギアン


 私は、クリーヴランド交響楽団の演奏会で、ソリストたちが置かれた環境にいかに反応するかを観ることに飽きることがない。歌手というのは常に最も外交的であり、服装も華やかで聴衆と一体になることに意欲的である。一方、ピアニストというのはまま、内気な人たちである。オーケストラとのデビューを果たすこれらのソリストたちに、最も心揺さぶられる。

 木曜日(11月29日)の夜、27歳のジョナサン・ビスはベートーヴェンのピアノ協奏曲第4番を弾くという経験を得て、心底圧倒されている様子だった。
 彼に向けられた温かい拍手を受け入れながら、彼は手を胸に当てて客演指揮者のジェームズ・コロンとコンサート・マスターのウィリアム・プルーシルの両者に語りかけ、感謝の意を身振りで表現した。ビスが感極まるのも、もっともなことだった。順調に築いてきたキャリアにおいて、その夜のデビューは大いなる成功に終わったからである。
 ビスは6年前にニューヨーク・フィルハーモニックとのデビューを飾った。現在の彼は、ソロや室内音楽活動、そしてオーケストラの共演を世界中で行っており、多忙を極めている。
 録音の機会が減っているこの時代にあって、ビスはEMIレーベルと契約を結び、今年ソロ演奏によるベートーヴェンの素晴らしいCDをリリースした。
  このピアニストには、ベートーヴェンが似合う。彼は、協奏曲第4番を大胆に演奏し、第1楽章では輪郭を明確に削りだしていた。同時に、ビスはこの作品の詩的な側面もとらえていた。緩楽章においては想像的な表現を加え、ファンタジーのレベルにまで高めていた。ロンドにおける驚くほど軽く、素早い走句は、指揮者のコンロンによって注意深く統制されてオーケストラと美しく調和していた。
  ビスの技術は彼の音楽性と釣り合っており、それは双方が実に豊かであることを意味している。この若き音楽家には明るい将来が開かれている。
 
http://www.ohio.com/entertainment/guregian/11990611.html


posted by Japan Arts at 17:04| ジョナサン・ビス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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