「21世紀の巨匠」エフゲニー・キーシンの日本ツアーが4月8日の大阪公演からスタートいたしました。
その“熱狂の一夜”の公演レポートが届きましたのでお知らせします。
“ジュリエット”のはじめの数音を弾いただけで、そこにキーシンが帰ってきたと感じさせられる。
その繊細、かつ温かい音はまるで一本々々糸を丁寧に重ねていく絹織り職人のようだ。
美しいジュリエットのメロディーからマキューシオを経て、一気に大胆かつ豪快なモンタギュー&キャピュレットのクライマックスへともっていく。
3年間、彼を待ち続けた聴衆は「ロミオとジュリエット」が終ったと同時に、大きな拍手でキーシンを迎えてくれた。
いつも“その時に一番自分の好きな曲”を演奏曲にするキーシンが今回選んだ曲はプロコフィエフのピアノ・ソナタ第8番「戦争ソナタ」。 17年前に演奏して以来コンサートで弾いていないこの曲を新たな気持ちで取り組みたいとツアー曲に入れた。「戦争ソナタ」の前には有名な「ロミオとジュリエット」を持ってくることでお客さまに“プロコフィエフ”の世界に入って頂き、耳慣れた上で「戦争ソナタ」を聞いて欲しいという細かな配慮がされている。
後半のショパンはどの曲も彼にとって大切な曲だが、ポロネーズ、マズルカ、練習曲のそれぞれが今までの本番にプロミングされていないものばかり。
パリを拠点とするキーシンが、ともに祖国を離れてパリに滞在した作曲家に焦点をあてて、一夜を創り上げていく。
大阪での公演はスタンディングオベーションの大盛況に終わり、本プロが終って1時間たっても聴衆は誰一人として帰ろうとしなかった。
この進化し続けるキーシンの姿を是非東京公演でも感じて欲しい。
≪公演情報≫
4/19(日)19:00 サントリーホール 残券僅少!
4/23(木)19:00 サントリーホール
4/26(日)19:00 サントリーホール
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